2011/08/27

ほりだしもの


自己紹介で「週末は蚤の市に出没」なーんて堂々と書いておきながら、一度もそれについて触れたことがないとは、驚き桃の木…

そこで今日のテーマは蚤の市です。

パリで蚤の市といえば、二大蚤の市(?)と言われているクリニャンクールとヴァンヴ。それぞれパリの北と南に位置している有名蚤の市で、そこへ出かけるツアーも多いようですが、どちらも価格設定がやや高めなのが難点。ヴァンヴは比較的安いですし、確かに良いものやおもしろいものが見つかるので行く価値はありますが、わたしには街中郊外問わず、そこらで週末に開かれる蚤の市の方が面白い。

だいたい4月から9月にかけてが蚤の市シーズンでしょうか。7〜8月はバカンスにでる人も多く、数も少なくなるものの、通りではあいかわらず予告ポスターをよく目にします。それからわたしはこのサイトで検索もしています。

開催日と開催場所(通りの名前)が載っているので、地図で場所を確かめて、いざ!この場合、品揃え、価格帯、盛況ぶりなどは行ってみないと分かりません。開催される地域の雰囲気で価格はなんとなく分かりますが、なにも知らない方が落ち込み度も低くてすみますしね。逆に自分ん好みど真ん中だったりすると、その日一日はいい気分ですごせるんです。



たいていは通行人がいっぱいの通りに、ごちゃっと商品が並んでいます。なかには明らかにきのうまで使っていたような家の不要品を置いてる人も…。

古いものなので触りながら見ていると(ディスプレイに凝っているお店では、触るときに断った方が良策)手が真っ黒!これも醍醐味。あたりに漂うカビ臭さがまた蚤の市心をくすぐるのです。

あるとき、こんなの見つけました。


えっ、インドの神様…?分かる方、解説してください!

昼下がりの蚤の市、右手が招き猫のごとく、おいでおいでしていました。ここだけなんだか悠久のガンジス川のほとりにいるような…?雰囲気が違います。買おうとしたけれど、同居人に止められました。確かに…置き場所に困る。

ここ半年間のヒットといえば、これです。


スパイスラック。
この古びた感じ、いい味出してません?しかもフランスに来てから頻繁にスパイスを使うようになったので、重宝しています。タイム、ローズマリー、オレガノ、コリアンダーなどを入れてます。


ラベルもきれいだし、ビンの中もしっかり洗ってある。


引き出しにはローリエの葉っぱも入れられるなんて、すてき!
これで7ユーロとは、とってもお得な買い物でした。

「アンティーク」とは厳密に言うと100年以上前のものを差すそうで、王家の歴史を持つフランスではキンキンキラキラ、正真正銘のアンティークが並んでいます。ただ、申し訳ないけれど若輩者のわたしにはきらびやかなものは恐れ多く、わたしが買うのはアンティークというよりも、がらくた、という呼び名の方がふさわしい。おじいちゃんの家の物置から出てきたような、年季の入ったものが魅力的に感じられるんです。

この時計なんかそんなひとつ。


見方を変えれば、本当にがらくたかも。だって King of Duty Free って書いてあるんですもの。なんだか怪しい。タイの国旗がついているので、売られていたのはおみやげ屋さんか、空港の売店か。ただ、問題なく動いているので、我が家のメイン時計として活躍中です。

その機能を知ったとたん、文句なしに買う気になったのがこの黒電話。


懐かしい!昔こんなの使ってましたよね。でも0〜9の番号ではなくアルファベットがふってあり、少しへらべったいので不思議に思いましたが、機能に気づいて納得。


電話帳でした!残念ながら使用済み、A〜Zまできれいに使い切ってありますが、中身を同じように作れば再利用もできるはず。

こんな風に、日常のちいさな楽しみのようなものが見つかるので蚤の市はやめられません。今後の野望としては、レコードプレーヤーと古びたレジスターを狙っています。レジはデジタルではなくガチャガチャッ、チーンとやる、


…ああ、まさしくこんな感じ。洋服屋さんやアンティークショップで今でも使っているところがあり、とっても魅力的だったので、いつかは自分も!と思っているのでした。

さて、8月も終わりに近づき、そろそろみんなバカンスから戻ってきている頃だと思うので、ぼちぼち蚤の市に繰りだしてみます。なにかまた、いいがらくたが手に入ったらお知らせしますネ。

À bientôt!



2011/08/26

Je m'éveille!


読み返してみると、書いているのはフランス国外のことばかり。でもどう間違ったのか現在パリ在住なので、襟を正して少しフランスのことでも書きましょうか。

フランスが大好きでパリを愛してやまなくて、はたまた田舎風景には老後の夢をみる、という方、たくさんいらっしゃると思います。

こんなぶどう畑に囲まれた、のんびりした生活、いかがですか?


ただ、そんな方たちには申し訳ないですが、わたしはフランスについてなんにも知らないままパリへとやってきてしまいました。受験勉強以来、フランスの歴史なんて宇宙の彼方に飛んでいってしまった。ましてやフランス語を始めるなんて夢にも思っていなかったこと。過去に習いたい衝動に駆られたものの、本気じゃなかったのですぐに忘れてしまったんです。

4月にパリの地を踏んだときには、ボンジュールくらいは言えましたけども、あとはもう分からないことだらけ。噂どおり、フランス人は英語を話さない(最近の観光地では増えている気がするけど。本当はやればできるんじゃないの?)のでやるしかない。でも動詞の活用って、名詞の姓ってなんのこと?街かどやテレビで常に目にするフランス語は、まるで呪文のよう。フランス語能力ほぼゼロのわたしにとっては宇宙に来たも同然でした。

ヨーグルトのパッケージ。これだって暗号に見えたし、


メニューだって当時はちんぷんかんぷん。


それから曲がりなりにも半年が過ぎて、フランス語学校に通うようになって、ずーっと雲の上の存在だったフランス語も、やっと「近所に住む芸能人」くらいの存在になりました。まだまだ距離はありますが、地上に降りてきてくれただけでも御の字です。

わたしが受けた授業は論理的に組み立てられていて分かりやすかった。前回までのことを次回に応用できるようになっていて、繰り返し使うことで言葉を覚えられ、文法の説明もしっかりしてくれました。もちろん男性・女性名詞の区別のように、深く考えてはいけない部分もたくさんありますがね。

担当の先生はエネルギーにあふれる人で、ひっきりなしにしゃべってくれたので、音にも慣れ、自分も話すというサイクルもできました。

英語圏で英語を習ったことはないのでその方面はわかりませんが、こちらではフランス語の教授システムがきちんと整っているように思います。多くの著名人を輩出したソルボンヌ大学(正式にはパリ第四大学)では1919年からフランス語講座を開いているというし、長く積み重ねられた経験から、初心者にも分かるようなシステムができているのでしょう。

市内にはフランス語を教える語学学校があまたとあり、本屋さんにはフランス語学習の教科書、参考書がたくさんならんでいる。まあそれだけに、行く学校や先生、使う教科書でだいぶ差はあると思いますが、やらざるを得ない状況になると人は学習するものなので、入り口がたくさんあることはありがたいのかも。

こうして、わたしにとってのフランス語が、暗号解読から普通の語学学習へ変化したことで、少し気づくことがありました。今まで日本にはなんてたくさんのフランス語があふれていたことか!と。お店の名前、商品名、芸能人などなど。トワエモアなんてカタカナで書いてあるから妖精の名前かと思ってたんですが、Toi et Moi(あなたとわたし)だもんねー。

「オーシャンゼリゼ」という歌、ありますよね。


イメージではこんな感じ?
パリのきらびやかな通り、シャンゼリゼをテーマにした歌で、これをずっと「OH!シャンゼリセ」だと思っていたけれど、このあいだ授業で聴いて、'Aux Champs-Élysées'(シャンゼリゼ)という意味のオ(aux)だと知ってプチ衝撃を受けたのでした。シャンゼリゼの綴りを知ったときだって脳みそがちょっと動いた感じだったし。

わたしのiPodには 'The Best of French Pops' というアルバムが入っていて、意味も分からずひたすら聴いています。で、これまた授業で歌を聴き、それがiPodにあるメロディーとフレーズだったのですが、ここでもまた脳みそが揺れました。なんども聴いていたサビ部分の意味がやっと分かったんです。曲名は 'Il est 5 heures. Paris s'eveille'、「朝5時、パリが目覚める」


早くて歌詞がよく聞きとれないんですが、とても印象に残っていました。サビの 'Paris s'eveille' というのは聞こえやすいかと思います。

これは午前5時、早朝のパリの情景。牛乳屋が牛乳を運びはじめ、掃除屋が掃除を始める。街中の店が開店の準備をし、パン屋はパンを焼く。とってもフランスらしいのが、酔っぱらいや女装した人、ストリッパーも出てくるところ。でも、それがパリ。それはまた、情緒があっていいと思います。

ちなみに動画にうつるパリの街並は、ほぼ最近のものと思われるので、歌ができた当時のものではありません。しかも早朝でもありません。あしからず。

そう、そしてふと、東京の自由が丘に「パリセヴェイユ」というケーキ屋さんがあることを思い出しました。ここにもまたフランス語!歌からインスピレーションを受けたのでしょうか。ケーキ職人の友人のすすめで行ったのですが、丁寧に作ってあるケーキで美味しかった。

こんな風な発見があると、ときおりパズルを解いているような感覚に陥ります。
Je m'eveille!わたしも目覚めた、です。複雑なルールはたくさんありますが、巷で言われているほどフランス語って難しくない…と思うようになりました。まあ、今やっていることがまだ氷山の一角だってことは重々承知ですが、言葉はしょせん言葉、そんなに固く考える必要はないってことです。少なくとも大学時代、友人がヒーヒーと苦労してたのを見ていたときの印象とは変わりました。

確かにやっていて嫌になることも、頭が痛くなることも(これホント。久々の勉強だから…)あるけれど、もう少しがんばってみようかな、という気持ちです。どこまでやれるか、28歳の挑戦はつづくのです。

それではみなさん、Bon week-end!





2011/08/24

プラハつれづれ


さて、まだ記憶が新しいうちに、チェコのことを少し。
プラハには約1年前に行っていたのですが、今回あらためて思ったプラハ(もしくはチェコ)の印象をいくつか書こうと思います。あくまで独断と偏見、そしてホントに些細なことですけれども。


1.チェコ人はクミンがすき?

クミンはスパイスの一種で、あまり日本ではポピュラーじゃないかもしれませんが、たぶんカレーに1番使われてるんじゃないかな。海外だとインドではもちろん、中東やスペイン・モロッコなんかでも人気のスパイス。フランスでもよく見ますが、チェコ料理でも使われてるなんて、意外!キャベツの酢漬けやお肉のソース、ソーセージなど。いろんなところでクミンを味わいました。でもパンに入ってたときは驚きでしたけど。


2.ぼったくりは日常茶飯事!

まあね、チェコだけじゃなくどこでも起こることですが、頻発していたのでおもしろかった。

最初に違和感を感じたのは中心地でフルーツを買ったとき。200グラムほどのラズベリーと、マスカットをひと房。これでお会計が230チェココルナでした。そのとき、なんか高いかな?と思ったけれど、ユーロだと約10ユーロ、パリで考えたらまあまあ妥当な値段なので、そのまま購入。でもあとでほかのお店を見てみたら、せいぜい100コルナくらい。もしかして?という疑念はぬぐえずも、もう過ぎてしまったことだったので忘れることにしました。

次は観光地のど真ん中でペットボトルの水1本を買ったとき。ひとつ80コルネ(約4ユーロ)。これはさすがにないだろう!と思ったけど、買ったのはわたしじゃなかったので、その場で文句は言えず。だってスーパーだと10コルネもしないし、他のぼったくりショップでも3040。パリの観光地でもせいぜい2倍になるくらいなのに、8倍の値段設定ってどういうこと?その度合いにびっくりです。

さて、泊まったホテルはプラハ2区。繁華街からトラムで10分ほどの静かなエリアにあったのですが、その周辺のレストランは中心街の約半分の値段でした。そんな至近距離でもこれほど値段がちがうとは!

食べ物もそうですが、おみやげも買う場所を考えたほうがいいかもしれないですね。まあ、ぼったくられても、払う本人が納得して払うならいいんですが。あとで事実を知ってしまうと、ちょっとね。


3.やたらとマック、スタバが多い。

街に出ると、このふたつがやけに多いのに気づきました。マックはまだ分かるけど、スタバが500メートル歩くごとにあったりするのには驚き。チェコ人、好きなんでしょうか。

あと「マックまであと○○メートル」という看板も多い。それはファーストフードでもスーパーでもたーくさん。

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4.緑も多し。

トラムで街をまわっていると、公園や芝生、緑をよく目にします。そしてそこで休んでいる老若男女。わたしたちもそれにならって休憩していました。

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芝生に座っていると、緑のにおいと吹いてくる風が心地よくて、最高のリラックス。人も少ないし、心が休まります。


ただ、腰をおろすときには地面に注意!犬の落としものがそこらじゅうに。わたしは1度、座っちゃいそうになりました(でも座る前に気づいた)けど、公園だけでなく、歩道にもたくさん落ちているので、景色を楽しみながらも、足元には気を配らなければいけません。


いちおう、公共のゴミ箱には犬フン袋が備えつけてあって、飼い主さんに注意を促してはいるようですが、普及度は低いようです。



まあ、パリではみんな放置ですから、状況は同じなんですけどもね。

そうそう、パリには公園は多いけれど、芝生はすくないように思います。なので、猫の額の芝生にイモ洗いのごとくひしめき合って、ピクニックやごろ寝。そんなの落ち着かないじゃない?でもパリジャンたちに言わせると、そのひしめき合った感じがパリの趣なの?か、けっこう楽しんでるようではありますが。郊外にはブーローニュやヴァンセンヌの森があるとはいえ、自宅からは歩いていける距離ではないので、ちょっと寂しいです。


こんな2回目のプラハでしたが、改めてじっくり見てみると、同じヨーロッパでもこんなに違うか、と楽しくなります。今回はプラハだけでしたが、次回は田舎のほうや近隣諸国にも行って、またもっと違う発見をしたいなー、と思ってます。

Love Beer, Love Praha!


気がつけば、8月も、夏も終わりにちかづく今日このごろ。
みなさま、ごぶさたしております!

ここ1ヶ月ほど、フランス語漬けの毎日を送っておりまして、頭の中は動詞の活用からはじまり、リエゾン、エリゾン、新単語。いっぱいの日々でした。

そして土曜日からは一時小休止。たまたま同居人との休みが重なったので、国外へのリフレッシュ逃亡を企てることに。

行き先はプラハです。
チェコ共和国の首都、古き良き時代のパリが感じられるという街。たまたまおトクな航空券が見つかったからではあるけれど、ビールを思う存分味わいたいっていうのがあったし、チェコ雑貨も物色したかったし。にわかではありますが慣れ親しんだフランスの環境とすこし距離を置きたかった、という理由も無きにしもあらずですが。

そんなわけで滞在した4日間は、天気に恵まれていい気持ち!半そでサンダル当たり前。湿気もすこしあって久しぶりに汗をかき、ずーっと長いこと溜まっていたパリでのうっぷんがウソのように晴れていったのでした。



古き良き…といわれるだけあって、石畳のちいさな道が入り組んでいるプラハの街は、中世のような(たぶんね)雰囲気を感じられました。トラムが街中を走っていてそれがまたいい!



トラム、好きなんですけどねー。以前住んでいたコペンハーゲンにも、今のパリにも、トラムは普及してないのでした。

もっともパリ郊外にはありますが乗ることは少ないし、中心地にあったとしたら、車との事故が絶えない or 車の交通量が多すぎて渋滞→効率よくないでしょう。コペンハーゲンには100年ほど前まで存在していたけど、なぜかエジプトに車輌を売りとばしちゃったし。ほとんどのヨーロッパの国にはあるのにね。だから旅行ではトラムに乗るのもひとつの楽しみなんです。


そして、もちろんですが、チェコのビールも味わいました。だって、これが目的と言っても過言ではないんですもの。




ほかの国のビールと比べると、すこし苦みがあって、好みは分かれそう。でもお肉料理によく合うと思います。フランスの甘みの強いビールや、酸味があって軽い味のデンマークビールを飲み慣れているわたしですが、チェコビールの口と喉にくる苦みも、けっこう好きでした。

Pilsner Urquellというメーカーが1番有名ではありますが、メーカーごとに味わいが違って、それがまた楽しい。もうビール三昧。昼、夜、昼、夜…と十分なくらい味わいました。昼下がり、こんなテラスに座ってゆっくりビールを飲むなんて、ホントに贅沢!


本当は地ビールを置いているバーにも行きたかったのですが、実現できず。次回の楽しみにとっておこうと思います。


そうして夢のような4日間は終わり、戻ってみるといつもと変わらないパリの雑踏、運転の荒い車、飛び交うフランス語。戻ってきちゃったなぁという感じです。プラハはあんなに暑かったのに、パリでは秋のような涼しい風が吹いてるし。これはこれで、気持ちいいですけどねー。

まあ、ひと夏の思い出もできたし、想像以上にリフレッシュできたので、新学期を向かえる小学生の気持ちで、…でもすこし思い出に浸りながら、またフランス語がんばります!