先日の土曜日の夜、食事に出かけました。
場所はパリ15区にあるビストロ、'Le Beurre Noisetto' です。同居人はずっと行きたいと思っていたようで、人気店だともいうので前日に焦って予約しましたが、すんなり取れてよかった。
シェフは以前、パリの3星レストランに勤めていたらしいのですが、独立してつくったここのコンセプトはクオリティの高い物をリーズナブルに。そうなったら期待するしかないでしょう〜、とわくわくで向かいました。
夜は32ユーロのコースのみ。黒板に書かれたメニューの中から前菜、メイン、デザートと好きな物を選びます。
さて、秋のフランスはジビエの季節。
「ジビエ」とは野性の鳥獣のこと。この時期、鹿や野うさぎ、キジ、雷鳥(!日本では特別天然記念物なのに!)などの猟が解禁になります。それがお肉屋さんやレストランのメニューに並ぶわけなんですが、日本ならキノコや栗、柿、梨を見かけて秋を感じるのと一緒ですかね?
同居人は料理人という職業ゆえ、この季節を大変楽しみにしておりました。メニューの中に、'Lièvre'(野うさぎ)の単語を見つけて興奮状態に。というわけで彼は野うさぎ、わたしはお魚のタラをメインとして選びました。
とりあえずは前菜から。豚足のカルパッチョと仔牛の頭のグリルです。
カルパッチョも一気に食べちゃいました。コラーゲンたっぷり。ピクルスやクルトン、レンズ豆が入っていて食感も楽しめました。
次はメイン。お魚のタラです。
Brandade de haddock
で、もうひとつは例の野うさぎ。パイ包み焼き、フォアグラ入り。
Tourte de feuilletée de lièvre
グリルしたうさぎ肉の焼きぐあいはちょうど良く柔らかく、パイの中身もジューシーでフォアグラともよく合っていました。
…しかし、この野うさぎ、くせ者です!ジビエのお肉は基本的にどれもクセがあるらしいのですが、野うさぎは別格!
口に入れたとたん広がる、食べものでは今まで嗅いだこのとない、野性のにおい…。ガスくさい?失礼ですが。異臭とまで言うと怒られるかもしれませんが、すごいです、これは好き嫌い分かれます。この時期に'Lièvre' という単語を見たときは覚悟してください。でもね、食べてみてほしい。
ジビエってゲテもの?…ではないですけど、変わりダネばかりなので苦手な方もいるかもしれません。でも、そういう方には牛豚鶏を食べていただくとして(もちろんそれも美味)、そうでない方は、ぜひともこの時期ジビエを食べていただきたい。これぞフランスの醍醐味。フランスにはお肉の扱いに長けたシェフがたくさんいますから、くせ者食材でもおいしく調理してくれると思います。そしてそのひとつがこのビストロかと。
逆にこんな肉食の国、ベジターの方にはつらいのでありまして。ここ最近はベジター料理を置くお店も増えているようですが、そうでなければ必ずメインにお肉かお魚(感覚で80%はお肉)、カフェでサラダを頼んでも、なにかしらお肉の要素が入ってきますから…。
…と、話がずれましたが、こんな余計な話をしながら楽しむのが食事ってものです。前菜・メイン・デザートの3皿でだいたい3時間は楽しめます。この日の店内はそれを楽しみに来た人たちで満席でした。
そして3皿目のデザート!おいしい料理が続いたので、期待大です。
こちらは秋のフルーツのキャラメリゼ、パンデピスのアイス添え。パンデピスとは、スパイスがたくさん入ったパンのこと。そのアイスなんてどんなものか!?…の好奇心で注文してみました。
このアイス、シナモンなどの香りが広がって、フルーツで甘くなった口をさわやかにしてくれます。身近でいうなら紅茶のアイスのような。うん、美味です。
もう一品は、チョコレートムース。
チョコムースって、甘くて最後には飽きちゃうのであまり好きじゃないんですが、これは感動です!チョコの味というよりもココア豆のビターな味。甘さとのいいバランス。シンプルですが美味です。これは目からウロコでした。
ワインも合わせて、食後にコーヒーも飲み、おいしいものとおしゃべりを楽しんだ3時間。幸せです。しかもこれだけ堪能して、ひとり32ユーロ、プラス飲み物。これはパリでは破格と言っていいお値段です。ちょっと街外れにありますが、来る価値アリ。友人におススメもできます。
このときは冬時間になる直前の夜。幸せな気分で、1時間長い秋の夜長を過ごせました。おいしいものって、いいな〜と実感した夜でした。
このときは冬時間になる直前の夜。幸せな気分で、1時間長い秋の夜長を過ごせました。おいしいものって、いいな〜と実感した夜でした。